精神病患者と健常者の境がわからない。
その境のありように疑いを持つのは、想田観察映画の特性だ。
── 河瀬直美(映画監督)
人間存在そのもの、人が生きていくことそのものを描き出している。
── 福島みずほ(参議院議員)
偉大な作品。見事な映画。しかし、こんなに辛く、悲痛な思いにさせるものは観たことがない。泣きたくなった。そして、泣いた。
── デービッド・B・カレン(脚本家『スタートレック』TM)
このカメラは観察しているが、また苦しむ人たちともに行動している。
苦しみに反応し共感するまなざしがある限りで救いの萌芽がある。
── 島薗進(宗教学者・東京大学教授)
「正常」と「『正常』によって『異常』と呼ばれるもの」の間に幕を引くのがこの映画の趣旨である。しかし、それだけではない。山本医師の診療所という美しい劇場の幕があき、喜びと悲しみを湛えた美しい人物たちがゆっくりと世界を膨らます。
── 釜山国際映画祭審査員講評
「健常者」という表現に抵抗があります。
一体誰が健常者なのか、この映画を観てもう一度考えましょう。
── ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
昔懐かしい古い家屋と庭の風景。いつの間にか、登場人物の隣に座って話を聞いている自分がいた。
── 小川忍(日本看護協会・常任理事)
想田のカメラは『精神』の深奥に迫ったのだろうか。表層を舐めただけなのだろうか。そもそも深奥も表層も在るのだろうか。精神の呼気が濃度を増してくる。
── やくみつる(漫画家)
心にカビが生えても考え方一つでカビはペニシリンとなって大きな病を直す抗生物質となる。僕はそう思って芸人をやっている。
── 大川豊(大川興業 総裁)
勇気と人間愛で境界線を乗り越え、質と力を備えた世界にも希有の映画。『精神』に登場する人々は才能に溢れ、人間の尊厳と魂を持っている。身体は壊れても魂は決して壊れない。そのことを想田和弘はよく分かっている。驚くほど質が高い魅力的な映画だ。
── ヴォイチェフ・ヤスニー
(映画監督『猫に裁かれる人たち』『ある道化師』)
TV報道には出来ないこと、観察映画だから出来ること。
その役割 分担の、大成功作!
── 下村健一(TVキャスター)
この人たちから目をそらすことができないのは、
かれらがあまりにも剥き出しににんげんだからだ。
── 上野千鶴子(社会学者)
この映画は、観る者に「人間」そのものを突きつけてくる。
時に混乱し、反発しそして共感している自分がいた。
完璧な人間なんて一人もいない。その言葉がいつまでも耳に残っている。
── 雨宮処凛(作家)
病気を見る映画ではない。クリニックの内部を見る映画でもない。人間を見る映画である。
── 香山リカ(精神科医)
そうか、彼らも同じ人間だったのだという事に、モザイクを外してもらうことで気づけた。
── 城繁幸
(人事コンサルタント・「若者はなぜ3年で辞めるのか?」著者)
「選挙」も「精神」も、ただ呆然と眺めているだけだった。でも、想田和弘という表現者は見過ごせないと思った。
── 永瀬由佳(『DIRECTOR’S MAGAZINE』編集長)
2時間以上、音楽もナレーションもなく、私たちは想田監督の視線を通して「こらーる岡山」に集まる人々を見つめる。
その“体験”はとてもスリリングで、じっと対象を“観察”することが、いまだ知らぬ世界を開いてくれる。
── 久島玲子(『ソトコト』映画担当)
「赤裸々」という言葉が色あせるほど、むき出しの人間が描かれている。
想田和弘は、ドキュメンタリーの臨界に近づいている。
── 平田オリザ(劇作家・演出家)
進化するメディアを媒介にして二分化が進む。そのひとつが精神の正常と異常。その二分がいかに空しいものであるかを、この作品は教えてくれる。狭間がいかに豊かであるか、そしてその狭間こそが僕らが生きている領域であることを、しっかりと呈示してくれる。想田に言いたい。ありがとう。あなたはまた、世界をひとつ広げてくれた。
── 森達也(映画監督・作家)
精神とは心、若しくは心の持ち方とあるけども、その収拾のつかなさがそのまま映し出されている。
様々な対象を身に遠く近く感じつつ、時折横切る野良猫が風穴のようにも見えてくる。
── 筑紫ゆうな(アーティスト)
同じ題材を扱った映画のうちこの映画は三指に入る。いや正確に言えば二指である。一本はワイズマンによって四十年前に作られた。どちらも限りない人間の精神の地平線を目指した傑作だと断言できる。ワイズマンの映画同様一度見たら決して夢に見ることはあっても忘れることは出来ない。
しかしワイズマンの映画には感心し笑うことしかできなかったが、この映画のなかでは5分おきににやっと笑い、三度涙を禁じえなかった。あえて言うが、この映画は精神を病んだもののために作られたものではない。まして人の精神を裁く者のためにも作られてもいない。ただ人間の無形の心とその不思議に対し畏敬の念を禁じえないもののために捧げられた映画なのである。
── 大山修平(精神科医)
精神病の世界の懐に、腹をくくって飛び込んだ意欲作。
真理を突いた言葉のオンパレード。見る者の肩の力を抜けさせてくれて、謙虚さと感謝の気持ちが湧いてくる。
── 岡博大(東京新聞)
近ごろ流行りの脳科学者でも読み解けない、人間「精神」の深さ、不思議さ、不条理さ。
── 福島章(精神科医)
100%狂気の精神障害者も100%正気の健常者もいない。
障害者の苦悩と強さを知るには、真実を観るしかないのをわからせてくれる。
── 和田秀樹(精神科医)
何ひとつ押しつけてはいないのに、強烈にドラマティックで忘れ難い―これぞ想田流「観察映画」の真骨頂!
── 宇多丸(Rhymester・ラッパー)
「心の病気になる」ということが本人にとってどういう事態であるか、それをこれほど生活密着的に
描き出した映像は少ない。精神病がどういうものでどうすればそれを抱えて生きてゆけるのか、
精神科医として、これを一人でも多くの人に見てほしいと思う。
── 小田晋(帝塚山学院大学教授)
社会批判の枠組に映像をハメ込むのでない、
真実のドキュメンタリーが、ここにはある。
── 宮台真司(社会学者)
想田和弘の『精神』は、その品位と繊細さ、熟練した技術、道義心において、最高の賞賛に値する。
── リチャード・D・ペッパーマン(作家・映画編集者)
映画『精神』は胸が痛くなる映画だ。それでいて身内が温かくなってくる。この温もりは想田和弘という人の温かさなのだと私は強く思った。
── 加藤真規子(こらーるたいとう)
この映画が映し出しているのは、
濃縮した日本社会の姿。私たちの現実である。
── 清水康之
(NPO法人自殺対策支援センター・ライフリンク代表)
ここには精神病の「なま」の現実がある。
ごろんと投げ出された映像はその冗長さによって多くを語り、彼らの人生の真実に迫る。
── 岩波明
(昭和大学医学部精神医学教室・准教授)
あの老医師のいる古民家の懐かしい病の風景が、きっと、まともな世界への入り口だ。
── 辻信一
(環境運動家・文化人類学者・明治学院大学国際学部教授)
先入観と偏見を排することで、映画の風景ががらりと変わり、活き活きとした好奇心が動き出す。映画『精神』を観る時間は、そのような希有な時間なのである。
── 斉藤環(精神科医)
こんなに雄弁で論理的な人がなぜ精神障害者なのか。まず「この現実を見よ」と映像は迫ってくる。
── 浅井信雄(国際政治学者)
「観察」だけの「精神」が私たちにめまいを惹き起こすのは、監督がそのめまいを生き抜いたからに他ならない。
相手の”カーテン”を揺らすことは、自分の”カーテン”を揺らすことだ。はいカット!
── 湯浅誠(反貧困ネットワーク事務局長)
各界&著名人コメント
精神病患者と健常者の境がわからない。
その境のありように疑いを持つのは、想田観察映画の特性だ。
── 河瀬直美(映画監督)
人間存在そのもの、人が生きていくことそのものを描き出している。
── 福島みずほ(参議院議員)
偉大な作品。見事な映画。しかし、こんなに辛く、悲痛な思いにさせるものは観たことがない。泣きたくなった。そして、泣いた。
── デービッド・B・カレン(脚本家『スタートレック』TM)
このカメラは観察しているが、また苦しむ人たちともに行動している。
苦しみに反応し共感するまなざしがある限りで救いの萌芽がある。
── 島薗進(宗教学者・東京大学教授)
「正常」と「『正常』によって『異常』と呼ばれるもの」の間に幕を引くのがこの映画の趣旨である。しかし、それだけではない。山本医師の診療所という美しい劇場の幕があき、喜びと悲しみを湛えた美しい人物たちがゆっくりと世界を膨らます。
── 釜山国際映画祭審査員講評
「健常者」という表現に抵抗があります。
一体誰が健常者なのか、この映画を観てもう一度考えましょう。
── ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
昔懐かしい古い家屋と庭の風景。いつの間にか、登場人物の隣に座って話を聞いている自分がいた。
── 小川忍(日本看護協会・常任理事)
想田のカメラは『精神』の深奥に迫ったのだろうか。表層を舐めただけなのだろうか。そもそも深奥も表層も在るのだろうか。精神の呼気が濃度を増してくる。
── やくみつる(漫画家)
心にカビが生えても考え方一つでカビはペニシリンとなって大きな病を直す抗生物質となる。僕はそう思って芸人をやっている。
── 大川豊(大川興業 総裁)
勇気と人間愛で境界線を乗り越え、質と力を備えた世界にも希有の映画。『精神』に登場する人々は才能に溢れ、人間の尊厳と魂を持っている。身体は壊れても魂は決して壊れない。そのことを想田和弘はよく分かっている。驚くほど質が高い魅力的な映画だ。
── ヴォイチェフ・ヤスニー
(映画監督『猫に裁かれる人たち』『ある道化師』)
TV報道には出来ないこと、観察映画だから出来ること。
その役割 分担の、大成功作!
── 下村健一(TVキャスター)
この人たちから目をそらすことができないのは、
かれらがあまりにも剥き出しににんげんだからだ。
── 上野千鶴子(社会学者)
この映画は、観る者に「人間」そのものを突きつけてくる。
時に混乱し、反発しそして共感している自分がいた。
完璧な人間なんて一人もいない。その言葉がいつまでも耳に残っている。
── 雨宮処凛(作家)
病気を見る映画ではない。クリニックの内部を見る映画でもない。人間を見る映画である。
── 香山リカ(精神科医)
そうか、彼らも同じ人間だったのだという事に、モザイクを外してもらうことで気づけた。
── 城繁幸
(人事コンサルタント・「若者はなぜ3年で辞めるのか?」著者)
「選挙」も「精神」も、ただ呆然と眺めているだけだった。でも、想田和弘という表現者は見過ごせないと思った。
── 永瀬由佳(『DIRECTOR’S MAGAZINE』編集長)
2時間以上、音楽もナレーションもなく、私たちは想田監督の視線を通して「こらーる岡山」に集まる人々を見つめる。
その“体験”はとてもスリリングで、じっと対象を“観察”することが、いまだ知らぬ世界を開いてくれる。
── 久島玲子(『ソトコト』映画担当)
「赤裸々」という言葉が色あせるほど、むき出しの人間が描かれている。 想田和弘は、ドキュメンタリーの臨界に近づいている。
── 平田オリザ(劇作家・演出家)
進化するメディアを媒介にして二分化が進む。そのひとつが精神の正常と異常。その二分がいかに空しいものであるかを、この作品は教えてくれる。狭間がいかに豊かであるか、そしてその狭間こそが僕らが生きている領域であることを、しっかりと呈示してくれる。想田に言いたい。ありがとう。あなたはまた、世界をひとつ広げてくれた。
── 森達也(映画監督・作家)
精神とは心、若しくは心の持ち方とあるけども、その収拾のつかなさがそのまま映し出されている。
様々な対象を身に遠く近く感じつつ、時折横切る野良猫が風穴のようにも見えてくる。
── 筑紫ゆうな(アーティスト)
同じ題材を扱った映画のうちこの映画は三指に入る。いや正確に言えば二指である。一本はワイズマンによって四十年前に作られた。どちらも限りない人間の精神の地平線を目指した傑作だと断言できる。ワイズマンの映画同様一度見たら決して夢に見ることはあっても忘れることは出来ない。
しかしワイズマンの映画には感心し笑うことしかできなかったが、この映画のなかでは5分おきににやっと笑い、三度涙を禁じえなかった。あえて言うが、この映画は精神を病んだもののために作られたものではない。まして人の精神を裁く者のためにも作られてもいない。ただ人間の無形の心とその不思議に対し畏敬の念を禁じえないもののために捧げられた映画なのである。
── 大山修平(精神科医)
精神病の世界の懐に、腹をくくって飛び込んだ意欲作。
真理を突いた言葉のオンパレード。見る者の肩の力を抜けさせてくれて、謙虚さと感謝の気持ちが湧いてくる。
── 岡博大(東京新聞)
近ごろ流行りの脳科学者でも読み解けない、人間「精神」の深さ、不思議さ、不条理さ。
── 福島章(精神科医)
100%狂気の精神障害者も100%正気の健常者もいない。
障害者の苦悩と強さを知るには、真実を観るしかないのをわからせてくれる。
── 和田秀樹(精神科医)
何ひとつ押しつけてはいないのに、強烈にドラマティックで忘れ難い―これぞ想田流「観察映画」の真骨頂!
── 宇多丸(Rhymester・ラッパー)
「心の病気になる」ということが本人にとってどういう事態であるか、それをこれほど生活密着的に 描き出した映像は少ない。精神病がどういうものでどうすればそれを抱えて生きてゆけるのか、 精神科医として、これを一人でも多くの人に見てほしいと思う。
── 小田晋(帝塚山学院大学教授)
社会批判の枠組に映像をハメ込むのでない、
真実のドキュメンタリーが、ここにはある。
── 宮台真司(社会学者)
想田和弘の『精神』は、その品位と繊細さ、熟練した技術、道義心において、最高の賞賛に値する。
── リチャード・D・ペッパーマン(作家・映画編集者)
映画『精神』は胸が痛くなる映画だ。それでいて身内 が温かくなってくる。この温もりは想田和弘という人の温かさなのだと私は強く思った。
── 加藤真規子(こらーるたいとう)
この映画が映し出しているのは、
濃縮した日本社会の姿。私たちの現実である。
── 清水康之
(NPO法人自殺対策支援センター・ライフリンク代表)
ここには精神病の「なま」の現実がある。
ごろんと投げ出された映像はその冗長さによって多くを語り、彼らの人生の真実に迫る。
── 岩波明
(昭和大学医学部精神医学教室・准教授)
あの老医師のいる古民家の懐かしい病の風景が、きっと、まともな世界への入り口だ。
── 辻信一
(環境運動家・文化人類学者・明治学院大学国際学部教授)
先入観と偏見を排することで、映画の風景ががらりと変わり、活き活きとした好奇心が動き出す。映画『精神』を観る時間は、そのような希有な時間なのである。
── 斉藤環(精神科医)
こんなに雄弁で論理的な人がなぜ精神障害者なのか。まず「この現実を見よ」と映像は迫ってくる。
── 浅井信雄(国際政治学者)
「観察」だけの「精神」が私たちにめまいを惹き起こすのは、監督がそのめまいを生き抜いたからに他ならない。
相手の”カーテン”を揺らすことは、自分の”カーテン”を揺らすことだ。はいカット!
── 湯浅誠(反貧困ネットワーク事務局長)